蓮子さん、さようなら

 22日午前10時過ぎ、小林蓮子さんが死去した。
 蓮子さんは、実父・小林春吉が生前、愛おしく育てた「娘さん」である。僕と戸籍上「異母姉弟」になる。86歳だった。(蓮子さんのことについては、「初代・小林春吉と日本魁新聞社物語」を読んでくれ)
 夫・良一さんから「タロウに会いたい、と言っている」という電話をもらい、19日、JRAの経営委員会を欠席させてもらって、見舞いに行ったのだが……その時は意識があったのだが……安らかな臨終だったらしい。
 蓮子さんも波乱万丈の一生だった。「修道院に入れられたこともあるのよ」と漏らしていた。戸籍だけでは分からない「出生の秘密」があるのではないか?と話していたこともあった。
 が、いずれにしても縁があって「姉弟」になって、昭和19年の頃、蓮子さんは、19歳年下の僕のオムツを取り替えてくれた。
 第二次世界大戦が、人々の人生を変えたのだろう。
 ごくごく身内だけで、密葬。
 また、小林春吉の「所縁の人」が居なくなった。
 寂しい。猛烈に寂しい。

<何だか分からない今日の名文句>
生・老・病・死にプラス
愛別離苦 怨憎会苦 求不得苦 五蘊盛苦
(「四苦八苦」)